市町村合併でなくなる町を想う
わしらのいなかは本州の西のへり、豊浦郡豊浦町なんじゃけど、明日からは下関市豊浦町に変わるほっちゃ。豊浦を出て暮らしちょるんじゃけぇ、合併のことに口は挟めんのじゃけど、やっぱ寂しいっちゃね。昔は、川棚が豊浦町の中心じゃったけど、今は、黒井の方に家がぶち建ちよるけぇ下関に近い方が栄えちょるいねぇ。本当じゃったら、豊浦郡が豊浦市になりゃぁええんじゃけどのぉうっておいちゃん達がゆうちょったけど、それじゃぁ人口が足らんかったんじゃろういね。そりゃぁ、下関の方が有名で会社もぶちあるけぇ一緒になる方がええにきまっちょると思うけど、寂しいぃねぇ。
わしらぁ国道191号線が長門ブルーラインって呼ばれるよるってあんまり知っちょらんけど、いっぺん来て見ぃね、ぶちきれいな青い海を見ながら運転できるんじゃけぇ。そねぇいやぁ、このまえ鉄腕Dashのソーラーカーが走ってテレビに出ちょったん、みたかん?
15の春に町を離れて人生の半分以上を町の外で過ごした者が感傷にひたっている場合ではないが、生まれ育った町が隣の市に合併されて何か良い事があるのだろうか、、、この合併の目指すものはいったい何なのだろう、と思うのである。今度帰省する時は、親兄弟や親戚は下関市民ってことなんだなぁ、と青い空を見上げながら少年時代を回想するのであった。

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