土曜日, 4月 09, 2005

国境

「海の上で国境を越える時には、海に赤い線が引かれていて船が一瞬揺れるから気をつけろよ」っていうボースンの嘘と分かっているのに、何故かその日はデッキから外を眺めたこともあった。アメリカからメキシコに車でドライブしたとき、道路の側に国境を示す鉄条網が延々と続いていた。国境、それは、国と国の境、紛争の種、勢力競争の成果。

インターネットで繋がった時代となって、国境というものの定義が難しくなっていると思う。業界人は、海底ケーブルの陸揚げ局が通信の国境であるとすぐ分かるが、ドメイン名やIPアドレスだけでは物理的に国を識別するのは難しい。だから「国」という意識を持たず、あっという間に世界が繋がってしまい、いいことも悪い事も伝搬するのが早いし、攻撃の道具になってしまうこともある。だから、規制しようというのは、愚かな発想である。

自律した運用を求められるインターネットの世界で、国がこれを統制するようになったらおしまいである。アメリカ発の技術であるが、世界が国境を意識しないですむ道具なんだから、これを国と国の紛争の道具にしないで欲しい。

米国出張の折、ワインショップで買ったカリフォルニアワインの中に、生産者の住所の最後がEarthと書いてあったラベルがあった。そう、僕らの住所の最後は、みんな地球なんだから、国を超えて一つに繋がろう。